IC降りてぶらっと3時間周遊&ちょい寄りグルメ Vol.02
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「世界遺産に来たものの、どこをどう見たらいいの?」そんな質問もよく受けます。そこで、ここへ行ったなら、こうしたらというポイントをご案内します。見学のヒントとしてご活用ください。には、四か所の構成資産がありますが、それらはすべて別々の自治体にあります。つまり、地理的に離れています。その中で圧倒的な知名度と集客力があるのが「富岡製糸場」。見学の際にやはりここを外すわけにはいきません。全体が見渡せないほど広い敷地に明治維新の清新な空気をまとった赤煉瓦の建物群が並ぶ姿は、詳しい歴史を知らなくても胸を打つものがあります。ない人は、富岡製糸場の東繭倉庫内に設けられた、製糸場と残りの三つの資産とのつながりをわかりやすく紹介したコーナーで、資産のつながりをおおよそつか世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」どうしてもすべての資産を回る時間がむことができます。製糸場内で、目にしているはずなのにガイドの説明がほとんどないので、見学客が見落としがちなのが、東繭倉庫の入口の前に立つ巨大な石碑。これは製糸場の創業の翌年、昭憲皇太后ら皇族とその一行が製糸場に行啓されたことを記念して、昭和初期に建てられたもの。当時、製糸業がいかに国家にとって大切な産業だったことをしのぶ貴重な史料でもあります。石碑の土台が扇型をしているのは、行啓時皇太后から工女一人一人に扇が下賜されたことに因みます。また、製糸場内には生産に必要な設備だけでなく、工女たちが寄宿した寮や幹部社員などが暮らした社宅が数多く残されています。2019年4月からは、社宅群のうち大正時代に建てられたと推定される長屋形式の一棟が展示・体験施設として公開されており、社宅での生活をしのぶことができます。こうしたところまで見学すれば、楽しさも倍増です。世界遺産を踏破した世界遺産マイスターだからこそ、知っている見学のポイント。『富岡製糸場と絹産業遺産群』の見学・見どころガイド!画像提供/富岡市佐滝 剛弘氏70ヶ国、450件余りの36富岡製糸場と絹産業遺産群4つの構成資産のつながりを知る!世界遺産マイスターが教える!

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